ちょっと一息

段取り力を身につける

効率よくテキパキと仕事を進める秘訣とは

[2011/02/23]

段取り力1 「いつも時間に追われてしまう」
 「時間をかけた割には成果につながらない」
 「準備不足でよく失敗してしまう」
 入社間もないころは、こうした不手際で上司や先輩から注意されがちです。また、仕事ができるようになったらなったで、
 「仕事が多すぎて時間が足りない」
 「まとまった時間を作れない」
 「予定外の仕事が舞い込んできてしまう」
など悩みは尽きません。でも、これらの悩みはほとんど、段取り力を身につけることによって解消できるそうです。ただ残念ながら、学校では段取りの方法を教えてくれません。日々の実践の中から自分の課題を見つけ、対処していくのが最適だと言われます。
 ここでは、通信講座『仕事の段取りを身につけるコース』のテキストから、時間の上手な使い方についてエッセンスをご紹介いたします。どのエッセンスも参考になると思います。せひご一読ください。

ビジネスパーソンに求められる時間対効果

 段取り力を高めるためには、いくつかの視点から考え方を変え、行動を変える必要があります。その中でも、極めて影響力が大きいのが「時間の使い方」です。
 時間という資源は誰にも平等に与えられているにも関わらず、なぜか「使い方が上手な人」と「使い方が下手な人」が生じてしまいます。時間の使い方の上手な人は限られた時間で最大限の効果を発揮しているのに、使い方が下手な人はいつもバタバタしていて忙しそうな割に、あまり大きな成果を上げられない傾向にあります。
 時間対効果を高めることは、ビジネスパーソンとして重大な問題。以下の方法を参考に、時間を効率的に活用していきましょう。

時間を上手に活用する方法

細切れ時間を有効に使う
段取り力2 みなさんは1日にどのくらいの細切れ時間が発生しているでしょうか? どんな人にも1日に何回かの細切れ時間があるはずです。たとえば、移動時間、会議と会議の合い間、別の仕事に移る時、同僚から話しかけられた時など。実際に何分くらいあるか、計ってみるみるといいかもしれません。
 たとえば少なく見積もって10分の細切れ時間が1日に4回あるとしたら、1日に40分、1週間(平日5日と仮定)で200分、1カ月(4週と仮定)で800分、1年で9600分(160時間)の計算になります。1日8時間勤務だとしたら、年間でなんと20日分の細切れ時間が発生しているのです。
 この細切れ時間を有効活用するためには、あらかじめTo Doリストを作っておくと効果的です。細切れ時間が発生してから「さて何をやろうかな?」と考えていたのでは、せっかく空いた時間が過ぎ去ってしまいます。
 細切れ時間に適する仕事は、いつでもできるような仕事で、短時間で終わるものや、いずれやらなくてはならないことです。日頃からそうした仕事をリスト化しておいて、ちょっとした時間に片づけてしまう習慣を身につけましょう。

まとまった時間を確保する
段取り力3 細切れ時間で処理をすると楽になる仕事がある反面、時間をかけて取り組むべき仕事もあります。時間のかかる仕事、頭を使う仕事、複雑な作業、大量の情報を扱う仕事などです。そうした仕事をじっくりと行うためには、まとまった時間を確保する必要があります。
 しかし実際には、まとまった時間を確保するのは困難な状況ではないでしょうか? まとまった時間であれば3時間で終わる仕事なのに、途中で別の仕事が入ってしまったことで効率が悪くなり、4時間・5時間かかってしまうということは珍しくありません。
 そこで、なるべく時間を分断しないための意識が必要となります。
 たとえば午前中に1時間の会議がある場合。9時から12時までが午前の勤務時間であれば、会議は9時スタートか11時スタートにすべきです。そうすれば、2時間のまとまった時間を確保できます。しかし、10時スタートにしてしまったら・・残された2時間が1時間×2回に分断されてしまい、どうしても時間のロスが生じてしまいます。
 顧客に対しても、日時の選択肢を複数提示することによって、失礼にあたらないアポイントメントがとれるはずです。

仕事をまとめる
 複数の仕事をバラバラと処理するよりも、一緒にまとめて処理してしまった方が効率的なケースがあります。まとまった時間を確保するのにも効果的です。仕事のまとめ方には、「同じ種類の仕事をまとめる」「ながら作業をする」「ついでに処理する」などの方法がありますが、ここでは「同じ種類の仕事をまとめる」方法をご紹介します。
 たとえば、メールの返信を1日の決まった時間に行ってみてください。メールを受信するたびに返信しているよりも、まとめて返信する方がはるかに効率的なはずです。電話をかけたり、ちょっとした事務作業をしたりする場合も、一緒にやってしまう方が時間を生み出すことができます。
 もちろん、その都度すぐにやるべき仕事もあります。トラブル対応や他人が関わる仕事などはそれにあたります。それ以外の緊急性の低い仕事は、まとめてしまいましょう。

割り込み仕事に対処する
段取り力4 きちんと段取りにしたがって仕事を進めているのに、上司の要望や顧客からの電話で予定を狂わされてしまう。そんな事例はよくあります。そうした時、つい慌ててその対応をしてしまいがちですが、必ずしもそれは正解だと言えません。
 まず落ち着いて、「すぐに取りかかるべき仕事がどうか」を冷静に判断することが大切です。仕事には、すぐにやるべき仕事とそうでない仕事があります。それを素早く判断して、必要であれば段取りを立て直しましょう。

仕事内容に合わせた段取りをするために

 通信講座『仕事の段取りを身につけるコース』では、上記のような「時間の使い方」の詳細はもちろん、「段取りの必要性」「段取り上手になる考え方」「段取り上手になる仕事の進め方」などの基本から、「段取り上手になるコミュニケーション」「段取り上手になる整理整頓」「段取り上手になる目的別の段取り術」などまで解説しています。
段取り力5 特に「段取り上手になる目的別の段取り術」の章では、顧客訪問、電話応対、ビジネス文書の作成、メールの書き方、ルーティンワーク、プレゼンテーション、交渉、アイデア出し、プロジェクト運営、OJT、仕事の頼み方・任せ方、クレーム対応など、19のビジネスシーンにおける段取り方法を述べています。関心のある方はぜひ受講されてはいかがでしょうか。

 なお参考までに、タイムマネジメントの上手な人が取り入れている3つの習慣をご紹介します。
 (1) やりたくない仕事ほど早めに片づけてしまう
 (2) 昼食を食べた後、昼休みに15分程度昼寝をする
 (3) 残業をしないことを前提に働く

 詳しい解説は省略させていただきますが、ぜひ試してみてください。

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