キャリアカウンセラー養成講座って何をするんだろう?
[2014/04/30]
「キャリアカウンセラーって、どんなことをするの?」
「キャリアカウンセラー(CDA)養成講座では何を学ぶの?」
「CDAはほかの資格に比べてどう違うの?」
キャリアカウンセラーに初めて関心をもったとき、疑問に思いがちなことです。今、非常に注目されている資格ではありますが、たしかにそういう疑問をもつこともあろうかと思います。
そこで! 日本マンパワーが主催する「キャリアカウンセラー資格説明会&講座体験セミナー」に参加してきました。ここでは、キャリアカウンセラー(CDA)養成講座で行っているワークも体験することができます。昨年まで体験セミナーは有料だったのですが、今年から無料になったのもうれしい限りです。
いろいろ聞いたり、見たり、話したり・・。刺激的で楽しかったですよ。その様子をレポートしますので、行けなかった人はぜひご参考にしてください。
【セミナー紹介】
●今回参加したセミナー
「キャリアカウンセラー資格説明会&講座体験セミナー」
2014年5月13日(日) 9:30〜13:00
場所:日本マンパワー本社(東京)
参加者は30〜50歳代でやや女性が多め
キャリアカウンセラー養成講座の体験をするのは初めてなので、期待がつい先走ってしまったのか、予定より早く会場に到着。「ちょっと早かったかなぁ」と思いながら教室を覗くと、すでに数人が着席していました。
教室は6人1組のテーブルが4つ。今日は24人が参加するようです。
開始時間が近づくにつれ、席が埋まっていきます。男女比は4:6くらいで、男性は50歳代中心、女性は30〜40歳代中心のように見受けられました(間違っていたらごめんなさい)。
事例演技でわかった「聴き方」の重要性
9:30。事務局からの簡単なあいさつの後、すぐに体験セミナーが始まりました。講師の方は、ユースキャリア研究所代表の高橋浩先生。あとで事務局の人に聞いたら、日本キャリア開発協会の顧問や大学の非常勤講師も務める、経験豊富なキャリアカウンセラーの方のようです。
最初は、「キャリアカウンセリングとは何か」について説明がありました。お仕事紹介だけではなく、カウンセリングを通じて、その人らしい生き方を支援する仕事とのことでした。「本人でさえも気づかなかった“自分らしさ”を明らかにして、自分自身でキャリアが築けるように手助けをする」役割のようです。
実際に、キャリアカウンセリング現場の事例を、もう一人の講師の方と演じてくれました。相談者の設定は、入社4年目、25歳、仕事が面白くなくて、ほかにいい会社がないか相談しに来た鈴木さん、です。
「鈴木さん、自分のことを見失っていたんだね」。事例演技を見た私の感想です。キャリアカウンセラーの人との話を聞いていると“鈴木さんらしさ”がよくわかり、逆に鈴木さん本人がそれを意識できていなかったことがよくわかるのです。
でも、それはキャリアカウンセラーが話を促すのが上手だからだということがわかりました。視線や身ぶり、声の調子、あいづちの打ち方などによって、安全・安心な雰囲気づくりをしているのです。その後、「キャリアカウンセラーが嫌な雰囲気をつくったら」という設定での演技があったのですが、2つの演技に出てくるキャリアカウンセラーの対応があまりに違い過ぎて、促し方の重要性を目の当たりにしました。
「私の聴き方って、いったいどんなだろう?」と思わず反省してしまいました。
ほかの参加者は感じのいい人ばかり
10:20。グループ内6人でお互いに自己紹介をしました。名前、セミナーに参加した理由、自分の特性を1人3分間で話します。
わずか3分間。そんな短い時間なのに強く感じられたのは、「みなさん感じがいいなあ」ということです。性別も年齢も職業も、セミナーに参加した理由も違うのに、しかも初めて会ったのに、なぜか自然に話せてしまう。人とのかかわりに関心のある人が集まると、こうなるのかもしれません。日頃は旧知の知り合いとしか接しませんので、「こんなコミュニティに身を置くのもいいなあ」と思いました。
その後、講師の先生から理論的な解説が少しありましたが、私の説明だと不確かだと思いますので、割愛させていただきます。
意識していなかった“自分らしさ”を知る
休憩をはさんで、次はバリューカードというカードを使ったワークをしました。
バリューカードとは、価値観の書かれたカードのことで、1セットで15枚あります。1枚のカードに1つの価値観。たとえば、「社会的評価」のカード、「協調性」のカード、「報酬と豊かな生活」のカードなどがあります。
「この15枚のカードを見比べて、自分にとって重要度の高いカードを2枚選び出してください」。最初はそういう個人ワークでした。私が選んだのは「個性の発揮」と「他者への影響力」です。
2枚のカードを選んだら、それに関連する自分の経験を思い出し、3人でグループワーク。「なぜそのカードを選んだのか」「カードから思い出される経験」などを順に話し、ほかの2人はキャリアカウンセラーのように話を促す役割をしました。
このワークは、自己紹介よりもさらに楽しく、興味深いものでした。私のグループには、私とまったく同じ2枚を選んだ人がいたのですが、その理由や経験が私とは全然違うのです。自分と違う人の話を聴いたり、自分に問いかけられたことにこたえたりすることで今まで意識していなかった“自分らしさ”や“自分の価値観”を知ることができたように思います。「本人でさえも気づかなかった“自分らしさ”を明らかにして、自分自身でキャリアが築けるように手助けをする」のがキャリアカウンセラーの役割と冒頭でききましたが、それを少し、相談者として体験できたような気もします。キャリアカウンセラー養成講座では、更に深く、相談に来た人に自分らしさに気づいてもらうためのかかわり方を学ぶそうです。
また、他己紹介もしました。グループのほかの2人について、「○○さんは〜〜な人です」という紹介文を付箋に書き、本人にプレゼントするというものです。ここでは恥ずかしくて公表できませんが、私は想像もしていなかった素敵な言葉をいただきました。今の自分が認められたようで、とてもうれしい気持ちになりました。
ほかの類似資格との違いを理解
体験セミナーの後は、資格や養成講座について事務局から説明がありました。今まで疑問だったことをていねいに説明してくれたので、さらにキャリアカウンセラーへの関心が高まりました。
特に印象的だったのは、キャリアカウンセラーの資格の中で、CDAという資格が日本でもっとも歴史が古く、資格取得者数も圧倒的に多いことです。通学の振替制度も融通が利くので、通えるかどうかの不安も消えました。
13:00。説明会&セミナーが終わってから、同グループの人たちと、それぞれの気になる点について確認し合いました。まだ受講するかどうかは決定していませんが、もう1回どこかで会えるといいだろうなと思います。
「まず早く参加、その後でじっくり検討」が得!
今日の参加を通して、みなさんにアドバイスさせていただけるとすれば2点です。
まず、キャリアカウンセラーに少しでも関心があるのなら、セミナー&説明会に早く参加した方が得だということです。なぜなら、受講決定が遅くなると、通学コースの日程を選べる枠が限られるからです。すぐに受講する気がなくても、どんなものかを先に知っておけば、いざ受講しようと思ったときに自分の都合でスケジュールを合わせやすいと思います。
もうひとつは、キャリアカウンセリングが非常に社会的に役立つものであり、その学習を通して自分自身のこともよく理解できるものだということです。私も最初は「なんかマイナーな資格だなぁ」というイメージがあったのですが、それがガラッと変わりました。(私のグループだけしかわかりませんが)参加されている人はみなさん、仕事や社会でそれぞれ活躍されている人ばかりですし、人の支援や社会貢献などに関心を持たれていました。企業や行政機関、学校などで活用できる資格だということがよくわかりました。
以上、拙いレポートですが、ご参考にしてください。