検定試験への影響と、効率的な試験対策
[2013/08/29]
今年7月、メンタルヘルス・マネジメント検定試験の公式テキスト第3版が発行されました。これにより、11月3日以降の公開試験、9月以降の団体特別試験の出題範囲も変わります。
新しく設定された出題範囲は、「第3版の公式テキストの内容とそれを理解したうえでの応用力」となります。ですから、第2版の公式テキストで学習してきた人は、試験対策を工夫する必要が生じます。
そこで、公式テキストの主な変更点と、テキスト移行に伴う試験対策について、日本マンパワーの教材開発担当・手塚里香さんにお話をうかがいました。ご参照ください。
●今回お話を聞いたのは・・・
株式会社日本マンパワー
キャリアクリエイト部 第2課
手塚 里香 さん
公式テキスト改訂による主な変更点
2013年7月に、メンタルヘルス・マネジメント検定試験の公式テキストが改訂されました。これにより、第15回(11月3日実施)検定試験から、新しい公式テキスト(第3版)での対応が必要とされます。
今回の改訂は、試験傾向を大きく変えるような大幅改訂ではありませんが、随所で記述が変わっていて、より細かく、深く、具体的な内容になりました。なかでも主な変更点は3点です。
まず、関連する統計データの数値が最新のものに更新されました。統計データに関する問題は毎年必ず出題されますので、必ず新しい数値をチェックしておきましょう。
2点目は、労災認定のための要件や認定基準の規定が変更されています。従来に比べて相当細かく規定されていますので、こちらも重要変更箇所となります。
3点目は労災認定基準改定に関連して、セクハラ、パワハラ、長時間労働に関する記述が詳しくなっています。旧テキストに記載されていなかった内容が追加されています。
その他、上記3点以外にも全体にわたって記述内容が見直されています。
試験対策は学習経験によって異なる
検定試験に向けては、これまでの学習経験によって対策が異なってきます。
これから学習を始めようとする人は、迷いなく新しい公式テキストで学習しましょう。もし知人から「前に使ったテキストをあげるよ」と言われても、新テキストで学習する方が効率的です。第3版では文章表現もブラッシュアップされていますので、内容把握という意味でも新テキストをお勧めします。
また、公式テキストだけでなく、問題集なども改訂に対応したものを教材とする方がいいでしょう。以前の問題は古い数値や規定が正答の根拠になっていますので、場合によっては間違ったことを覚えてしまうかもしれないからです。
変更箇所を1冊にまとめた『改訂ポイント集』
一方、すでに旧テキストで学習経験のある人は、学習程度によってやり方が違ってきます。
「教材を持ってはいるけれど、ほとんど学習していない」という人は、これから学習を始める人と同様、新テキストと改訂に対応した問題集に取り組む方がいいと思います。少し費用はかかりますが、その方が時間効率はいいはずです。
「第2版の公式テキストで相当学習した」「テキストにいろいろ書き込んでいるので、以前のテキストで学習したい」という人は、引き続き第2版の公式テキストで学習しても問題ありません。新テキストをイチから読み直すのは骨が折れ、知識定着の面でも得策とは言えないからです。
ただその場合は、変更箇所を必ずチェックしてください。たとえば、日本マンパワーが9月に発行予定のフォローアップ教材『改訂ポイント集』では、重要な変更箇所を1冊にまとめてあります。こうした副教材を活用すれば、第3版を購入しなくても合格することは可能です。
改訂に対応した新講座が開講
なお日本マンパワーでは、今回の公式テキスト改訂に対応した講座をすでに開講しています。講座開講にあたって、教材構成も学習しやすくリニューアルしていますので、関心のある方は講座の詳細情報をご覧ください。
9月上旬から学習を始めれば、初めて勉強する方も11月の試験に間に合うはずです。ぜひチャレンジして、合格を目指してください。