ちょっと一息

新人・若手社員の戦力化を図るには

土台となる「ビジネスの基礎」を正しく教える

[2013/08/29]


新社会人1 「砂場で高い山をつくるにはどうすればいいでしょうか?」
 よく言われることですのでご存じの方が多いと思います。裾野の広い、しっかりとした土台を築くことですね。
 それでは、高い成果を上げるビジネスパーソンの土台とは何でしょうか?
 この質問に対する答えは人によって異なりそうですね。ビジネスは人と人とのつながりによって成立するものですから、コミュニケーション力かもしれません。あるいは人間関係? さらにその基礎となる、あいさつや言葉遣い、態度かもしれません。
 いずれにせよ、こうした土台を築いて初めて、新人や若手社員は「仕事を安心して任せられて、成果を上げられる」ビジネスパーソンに育っていくわけです。
 つまり、戦力化するためにはまず、正しいビジネスの基礎が欠かせないということです。ところが最近は、そうした基礎ができていないケースが散見されると聞きます。その状況と対策について、日本マンパワー人材開発営業部の野沢敏也さんにうかがいました。


●今回お話を聞いたのは・・・
 株式会社日本マンパワー
 人材開発営業部
 仙台支社 支社長
 野沢 敏也 さん


報・連・相の不備は、教育や環境に抜け落ちがあるから

 組織の成果を高めるためには的確なコミュニケーションが必要であり、的確なコミュニケーションを図るためには円滑な人間関係が欠かせません。そして、円滑な人間関係のベースは、基礎的なコミュニケーション力やビジネスマナーにあると思います。
 しかし最近の様子を見ていると、こうした基礎がきちんとできていないケースが、特に若いビジネスパーソンに散見されます。
 たとえば報・連・相。報告・連絡・相談ができていなければ、仕事が円滑に進まないばかりか、ミスが増えてトラブルに発展する可能性が高くなります。でも現実には、自分で処理をしようとしたり、上司に黙っていたりすることが少なくありません。それはなぜでしょうか?新社会人2
 おそらく本人が、報・連・相の必要性をわかっていないか、報・連・相の方法を知らないからだと思われます。逆に言えば、「組織がしっかりと教えてこなかったから」「上司自体が報・連・相をしやすい環境を作っていないから」と言えるかもしれません。もちろん、報・連・相の欠如が発覚すれば、上司や先輩は指導していることと思われます。ただ、指導しても実行できていないとするならば、どこかに教育や環境の抜け落ちがあると考えるべきでしょう。
 ビジネス基礎の不備は報・連・相に限りません。あいさつ、言葉遣い、態度、ビジネス文書など、さまざまな点で未熟なケースがうかがえます。ビジネス基礎のできていない社員が多い会社には、恒常的な成功がやって来ないのではないでしょうか。


自社だけにしか通用しない基礎は、正しい基礎ではない

 ビジネスの基礎を教育するにあたっては、まず本人に必要性を理解してもらうことが重要です。「ビジネスとは何か?」「なぜコミュニケーションが大切か?」「なぜビジネスマナーを身につけなければいけないのか?」について、自ら腹落ちしなければなりません。そのためには、「自分は何のために働くのか」「どういう風に仕事を進めていくのか」を認識することも大切でしょう。そうでないと、好き嫌いの感情で揺れ動いたり、安易で楽な横道に逸れてしまったりすることがあるからです。
 また、正しい知識を教える必要もあります。それは、学生時代に得た知識とはまったく異なる、社会人になるための必要不可欠な知識を指します。
 ただ、その際に注意したいのは、「どんな人にもどこの組織にも適応できるビジネス基礎」だということです。特定の人や自社だけにしか通用しない基礎は、正しい基礎になり得ないからです。

 正しいビジネス基礎を身につけるためのツールとしては、日本マンパワーの通信講座『新社会人のビジネス・ベーシックコース』をお勧めいたします。本講座は極めてオーソドックスな講座ですが、大切なポイントをわかりやすくまとめてあります。また、テキストに加えて記述式の添削問題が付いていますので、「読み取る」「考える」「書き答える」というビジネスに欠かせない要素を養うことができます。
 こうした基礎はキャリアを積むごとに薄れていく傾向もありますから、人事ご担当者や新人を迎え入れる所属長をはじめ、全社的に取り組まれてはいかがでしょうか。


【講座担当・小林ちひろさん より】

まもなく来年度版をリリース予定

 『新社会人のビジネス・ベーシックコース』は、新卒内定者と若手社員を主な対象とした、非常に人気の高い法人様向け通信講座です。ご活用方法は、(1)内定者に入社までに受講してもらうケースと、(2)新入社員研修後に受講してもらうケースに分かれます。前者(1)の場合は、ビジネス基礎を理解してから新入社員研修を受けることになりますので、研修時の学習効果が高く、早期の即戦力化が期待できます。一方、後者(2)の場合は、新入社員研修で学んだことを復習・定着できるという点で、長期にわたって活用しやすいという利点があります。新社会人3

 教材は、
●テキスト1 ビジネス編
●テキスト2 コミュニケーション編
●テキスト3 ビジネスマナー編
●サブテキスト パワーアップ・ハンドブック
●添削問題 3回分
となります。
 テキストはいずれも、具体的なビジネスシーンを想定した項目立て・内容としていますので、非常にわかりやすく使い勝手がいいと自負しております。特に、テキスト1・サブテキスト・添削問題には、自分のキャリアビジョンを考えてもらう内容を盛り込んでいますので、モチベーションの維持に好影響をもたらすものと思います。
 また、添削問題後半部は記述式の応用問題としています。その理由は、難しい課題に対して自ら考え、他者を意識して書くことを養うためです。比較的難しい問題(毎年全問改訂)ですので、受講者によって得点に差が出やすく弱点を把握しやすいという点で、人事ご担当者様にご好評をいただいています。

 来年度用の教材はまもなくリリースされる予定です。実務に取りかかる前の新人は学習意欲が高いため、ぜひお早めにご活用ください。

 

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