心の調子が悪い時はこんな食べ物を
[2007/10/30]
「最近どうも意欲が湧かない」
「忙しくて、疲れがたまっている感じがする」
こんな気分に陥ってしまうこと、誰にでもありますよね。そうした時は、食生活を見直してみるといいらしいですよ。
「心」と「食べ物」。一見まったく関係がなさそうですが、私たちの精神はホルモンの働きによって左右されています。そして、ホルモンの原材料は食べ物ですから、心の状態は食べ物によって変わるのです。
確かによく考えてみれば、私たちの身体をつくっているのは食べ物です。心は身体の一部ですから、食べ物が心に影響を与えるのは当たり前ですね。
それでは、精神状態を整える食べ物っていったい何でしょう?
以下に、日本マンパワーの通信講座「メンタルヘルス対策セルフケアコース」の教材のひとつ『ストレスケアDVD』から、心と食べ物の関係についてご紹介します。ぜひご一読いただき、ストレスに負けない身体づくりの参考にしてください。
***食べ物によって分泌ホルモンが変わる***
私たちは心(精神)と身体との関係を見過ごしてしまいがちですが、それは大きな間違いです。食べ物を原材料とするホルモンが、身体を整えると同時に、精神も整える作用を持っているからです。
たとえば、メラトニンというホルモンがあります。これは、身体のリズムを調整したり、睡眠を誘導するなどの作用を持ちます。このメラトニンの原材料はセロトニンで、セロトニンの原材料はトリプトファンです。つまり、トリプトファンになる確率が高い食べ物を食べれば、体調よく眠りにつきやすくなるということが言えます。その食べ物は、「豆腐」「鶏肉」「バナナ」などです。
また、集中力や記憶力の維持向上に役立つホルモンもあります。ホスファチルジルセリンがそれです。このホルモンは「大豆系の食品」から作られます。
このように、心を健康に保つためには、食事にも気を配ることがとても大切です。気持ちの持ち方だけで心を健康にすることは難しいのですね。ストレスや心の変調を感じた時には、もしかすると食事のバランスが崩れていることが原因かもしれません。ぜひ、日ごろからバランスのよい食事を心掛けましょう。
***ホルモンの働きと、原材料になる食品***
●メラトニン
作用:生体リズム調整、睡眠誘導
食品:豆腐、鶏肉、バナナ
●ホスファチルジルセリン(レシチン)
作用:ストレスホルモン生成抑制、血中脂質正常化、集中力・記憶力の維持・向上、疲労回復
食品:大豆系(豆腐など)
●アセチルコリン
作用:ボケ・自閉症・神経障害の改善
食品:魚、豆類、穀類
※アセチルコリンが不足すると、集中力低下・健忘症・不眠症などにつながります。
●ノルアドレナリン、ドーパミン
作用:元気・やる気・快感を促す
食品:魚介類、チーズ、ナッツ、肉類
●バリン
作用:トリプトファンやチロシンを取り込む役割、血中窒素バランス調整
食品:魚、牛肉、鶏肉、ごま、ナッツ