ちょっと一息

「キャリアカウンセラー」学習のコツvol.1

仲間とともにキャリアカウンセリングの実技を磨く

[2012/11/28]


CDA1 キャリアカウンセラーの実務家向け資格であるCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)。その資格認定試験を受験するためには、日本キャリア開発協会の認定する機関で「通信教育」と「通学コース」の両カリキュラムを修了(または修了相当)する必要があります。
 カリュラムはそれほどハードなものではありません。通信教育は2〜3カ月の学習で十分に合格圏に達することができます。通学コースも10日間のスクーリングだけです。ただもしかすると、「通うのはちょっと大変」と躊躇する人がいるかもしれませんね。
 でも実は、CDAの学習でもっとも楽しいのは通学コースなんです。実際、過去に通学コース(日本マンパワー『キャリアカウンセラー養成講座』)を受講された多くの方が、そう言います。
 本記事では、そうした通学コースの魅力に加えて、CDA資格認定試験の2次試験対策「キャリアカウンセリングの実技を養う方法」についてご紹介いたします。解説してくれるのは、日本マンパワーCDA通学部・佐藤正彦さんです。


●今回お話を聞いたのは・・・
 株式会社日本マンパワー
 CDA通学部 講座管理課
 佐藤 正彦 さん


実技能力が問われる2次試験

 CDA資格認定試験は1次試験と2次試験から成り、1次試験は筆記試験、2次試験は面接とロールプレイングによる実技試験となります。それに対して日本マンパワーの『キャリアカウンセラー養成講座(通学コース)』は、2次試験に向けた学習をする場です。
 2次試験の本番で何が問われるかというと、試験実施機関である日本キャリア開発協会は「主に以下の評価項目を判定のポイントとする」としています。
  (1)主訴・問題の把握
  (2)自己探索の支援
  (3)傾聴(非言語表現)
  (4)傾聴(言語表現)
  (5)傾聴(かかわり方)

 少し専門的になりますので説明は避けますが、要するに「キャリアカウンセリングの実技能力」が問われるわけです。試験会場では、実際にキャリアカウンセリングしている様子(ロールプレイング)が評価されます。
 そのため、通学コースのカリキュラムではグループでのロールプレイングを随所に取り入れています。


通学コースの醍醐味は

 ロールプレイングの中で最も中心となるのは、1人がキャリアカウンセラー役、1人がクライエント(相談者)役となって、キャリアカウンセリングの練習を行うものです。架空の内容ではなく、受講者自身を題材にしてキャリアカウンセリングの練習をします。また、グループワークも数多くあり、それぞれの方の内面をよく理解できる関係になれます。
 しかも、1クラスは定員20人(東京・大CDA2阪校は25人)と少数で、9時から18時までを10日間、ロールプレイングやグループワークは毎回グループのメンバーを入れ替えて行われますので、クラス全体にコミュニケーションが生まれます。たとえば、情報交換のためにクラスのメーリングリストを作ったり、教室外で自主的な勉強会を開いたり、一緒にお酒を飲みに行ったりなど、まるで学生時代の仲間の様子を見ているようです。
 このように、ひとつの目標に向かって、お互いの内面を知る仲間とコミュニケーションをとっていく——この達成感と人脈の広がりが通学コースの醍醐味だと言えます。


2次試験に向けた学習のコツ

 2次試験対策の学習方法については、野球やテニスの素振りをイメージしていただくのがわかりやすいでしょう。つまり、
 理論を知っているだけでは実践で通用せず、素振りを繰り返して体にフォームを覚え込ませる必要がある
ということです。通学コースでロールプレイングを重視しているのはそのためです。ただ、10日間のカリキュラムだけでは練習不足になりがちで、自主的な練習も必要です。そのため、クラスの仲間と教室外でロールプレイングを行う機会を設けることをお勧めします。家族や職場の後輩の相談に乗ることも、実践練習として効果的です。

 一方で、「とにかくロールプレイングをたくさんすればいい」というわけでもありません。なぜなら、
 間違ったフォームで素振りを続けていると、悪い癖が身についてしまう
からです。それを改善するためには
CDA3 正しいフォームを理論的に勉強してフォームを矯正する
ことが重要になります。
 といっても、心配することはありません。通学コースではキャリアカウンセリングの理論をしっかりと学習しますし、10日間の中で講師からや仲間からのアドバイスにより、自分の癖に気づく機会が訪れるはずです。癖というものはなかなか自分自身で気づきにくいものですので、ぜひ第三者の意見を参考にしてください。特に、関連する仕事のキャリアの長い人は意識的にそうすると良いかもしれません。というのも、経験値があるだけに、すでに自分のフォームが固まってしまっていることもあるからです。初心者のつもりで素直にアドバイスを受け入れ、自分のフォームを見直すのが一番の学習のコツだと思います。
 また、ロールプレイングで自分がキャリアカウンセラー役の場合には、ボイスレコーダーに録音して後でしっかりと復習することも大切です。上手にできたケースと失敗したケースを聞き比べてみると、多くの気づきが得られるはずです。素振りフォームのビデオチェックのようなものだと考えればいいでしょう。

 CDA資格の取得に加え、理論に基づくキャリアカウンセリングの実践的技術を習得、キャリアに関心の高い仲間もできる——『キャリアカウンセラー養成講座』はそうした魅力の詰まった講座です。関心のある方はぜひチャレンジし、楽しく学習してみてはいかがでしょうか。

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