ちょっと一息

CDAの資格活用vol.6

CDAの醍醐味は、出会いで得られた自己成長

[2010/12/01]

CDA_101201キャリアカウンセラーにはさまざまな活躍の場があり、人によって資格取得のきっかけも違えば、身につけた技術・スキルの活かし方も異なります。実際、CDAの資格取得者の中でも、企業の人事・教育部門で活躍している人もいれば、学校の就職指導で活かしている人、行政機関で相談業務を担っている人、コンサルタントとして独立開業している人など、各々自分の個性を発揮しています。
 IT企業の人事部で働く幅口明男さんの場合、資格取得のきっかけは「人と関わる仕事をしているのだから、若い人のキャリア形成を支援できるような社会貢献がしたい」という思いからでした。その後、社内外での実践の場を経て、「一生ものの財産になった」と言います。
 これほど幅口さんを惹きつけたCDAの魅力は何なのでしょうか?——幅口さん自身のコメントでお伝えいたします。

●今回お話を聞いたのは・・・
 IT企業勤務
 人事部で人事労務全般を担当
 2005年CDA資格取得
 幅口 明男 さん

きっかけは「社会貢献したい」

CDA_101202 私は人事セクションで労務関係の仕事を中心に行っていますが、多くの若手社員が退職していくのを目の当たりにしてきました。入社した当時は目を輝かせ、元気いっぱいだった社員が、3年くらい経つと元気がなくなり、自分がうまくいかないことを周辺環境のせいにして転職していく。自分自身の仕事観を変えなければ、次の会社でもうまくいかないことが多いにもかかわらず、彼らはそれに気づかず転職していきます。
 そこで私は、CDAの資格取得に向けて学習を始めました。その理由は、「若手社員のモチベーションを高めるためには、旧来の勘や経験に頼った方法ではなく、実務家としてのスキルを高めることが必要」だと痛感したと同時に、「人事という人に関わる仕事をしているのだから、学生を含めた若い人のキャリア形成を支援できるようなスキルを身につけることで、社会貢献したい」と考えたからです。
 学習にあたっては、日本マンパワーの「キャリアカウンセラー養成講座」を受講しました。そこでは、カウンセリングに必要とされる理論やスキルを学ぶことができ、今でも非常に役立っています。仕事に際してだけではなく、日常の人間関係にも役立つ技術だと思います。試験は無事、2005年に合格することができました。


社外の人脈が視野を広げてくれた

CDA_101203 しかし、CDAの学習を通して私が得たものは、知識やスキルだけではありません。むしろ、受講前は想像していなかった、それ以上の財産を得られることができたと感謝しています。
 その財産とは、社外の人脈が広がったことです。まず、「キャリアカウンセラー養成講座」の教室で知り合った学習仲間。そして、この資格が縁で知り合った、CDAの自主勉強会の仲間。自主勉強会の仲間とは、今でも月に1回くらいの頻度で集まっています。
 仲間からは多くのことを学ばせてもらいました。なかでも、自分と異なる考え方に直接触れられたおかげで自分の視野が広がったことには、大きな充実感を感じています。彼らは業種もさまざま、職種もさまざま、世代もさまざま。会社で仕事をしているだけではなかなか出会うことができません。
 たとえば、男性と女性の仕事観。男性の場合、部署異動や転勤があることが多いので、それを機にある種のリセットをすることが可能です。でも、女性の場合は異動や転勤が少ない。ある女性仲間から、「だから30歳前後になると、この会社で働き続けていくか辞めてしまうか、考えるものなのよ」と聞かされた時は、目から鱗が落ちる思いでした。


仲間が与えてくれた実践の場

 仲間を通して“場”を得られたこともありがたい限りです。
 私は今、ボランティアとして大学の非常勤講師を行っていますが、それは「キャリアカウンセラー養成講座」のクラスメートによる紹介がきっかけでした。
 また、専門学校でもキャリアカウンセリングを行っていますが、こちらは自主勉強会のメンバーが個々の得意分野を活かして「学生向けにカウンセリング支援をできないか」と考え、学校の先生や職員の方と交流を重ねることで実現しました。
 専門学校の学生は、1年生の秋から就職活動を始め、将来に関わる就職先の決定を迫られます。しかし、彼らは高校を卒業したばかり。なかには不運な就職に至ってしまうケースも少なくないそうです。ですから、私たち専門家がしっかりと支援してあげないといけない。「何とかしてあげたい」と思えるようになったのも、仲間の存在のおかげです。


会社の業務に活かせたのは社外活動のおかげ

CDA_101204 一方で、社外での活動を経たことによって、机上の学習では得られなかった実践ノウハウを身につけることができました。その実践の場があったからこそ、会社の業務でも活かせるようになったのだと思います。自分自身でも「成長したなあ」と実感することができます。
 おかげさまで今、会社では非常にやりがいのある仕事を任され、自分の個性を発揮できています。労務がメイン業務であるにもかかわらず、採用面接をさせていただいたこともあれば、社内研修の企画を立てさせてもらったこともあります。私の意見を「専門家の意見」と受け止めてくれる会社の理解・評価にも、大きな喜びを感じています。

 現代社会は、職場において「人の心やモチベーションのメンテナンス」が欠かせない時代です。CDAのスキルは、人事に関わる方ばかりでなく、部下を持つマネジャーの方にも求められているように思います。

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