ちょっと一息

「中小企業診断士」学習のコツvol.8

「科目まとめテスト」で学習効率向上をはかる

[2012/01/27]


診断士1 中小企業診断士の出題範囲は非常に広いので、限られた学習時間で合格するためには、効率的な学習が求められます。そのためには、自分の理解度や得意・不得意分野をこまめにチェックして、重要テーマの問題を確実に正答できる実力を身につけることが大切です。
 日本マンパワーの診断士通学講座では、受講生のみなさんが効率的な学習を進められるよう、講義以外においてもきめ細かいサポートを心掛けています。
 たとえば「科目まとめテスト」もそのひとつです。科目まとめテストとは、科目ごとに行われる演習問題ですが、単に答案を採点するだけではありません。効率的な学習の実現に向けた手掛かりを見つけられる仕組みになっています。
 科目まとめテストをどのように活用しているのか、中小企業診断士受験対策講座の担当・高橋哲史さんにおうかがいました。


●今回お話を聞いたのは・・・
 株式会社日本マンパワー
 キャリア開発部 診断士事業課
 高橋 哲史 さん


「科目まとめテスト」とは

 診断士の1次試験は7科目から構成されています。
 日本マンパワーの「中小企業診断士受験対策通学講座」でも、この科目ごとに講義が進められていきます。そして、1つの科目の講義が終わるたびに「科目まとめテスト」を実施しています。25問程度の基本問題をご自宅で解いて解答用紙を提出していただき、運営スタッフが採点するというスタイルのテストです。
 ただ、日本マンパワーでは採点結果をフィードバックするだけには留まりません。
 個人別の成績表を配布し、設問ごとの正否、得点、クラス内順位、平均点などを記載した個人別成績表のほかに、「科目まとめテスト総括」というシートをお配りしているのです。これによって、「講義の内容をどのくらい理解しているか」あるいは「どのテーマを復習すべきか」などの目安とすることができます。


テストの後に得られること                 診断士2

 「科目まとめテスト総括」には、
  (1)設問ごとの正答率
  (2)クラス内の解答選択肢分布
  (3)全体傾向や復習に向けてのアドバイスコメント
を記載しています。

 この総括を見ると、受講生のみなさんはたとえば次のようなことを読み取れます。
●「この問題の正答率は約20%で、難しい問題だったんだ。だから、間違えてもそんなに落ち込む必要はないな。このテーマは捨てていいのかな? それとも『間違えやすい重要問題』なのだろうか?」
●「この問題は、みんなの解答がイとウに分かれているなあ。ひっかかりやすい問題なんだな。どこがひっかかってしまったのだろう?」
●「この問題は正答率が90%以上だから、簡単な問題だったんだ。でも私は間違えてしまった。なぜ私は間違ってしまったんだろう? きちんと復習しないとヤバイぞ」

 上記のうち、特に最後のケースは注意が必要です。同じ講義を受けているにもかかわらず、大半の仲間が正答していて、自分は間違ってしまっている。こうした場合はおそらく、何か決定的な思い違いをしているか、学習のあり方が不適切な場合がほとんどだからです。「間違ってしまった」という事実だけではなく、今後の学習方法を見直すチャンスにすべきです。


合格に向けた効率的な学習のために

 もちろん、受講生のみなさんの自己判断だけでなく、運営スタッフによるアドバイスコメントでしっかりフォローアップもしています。たとえば、昨年度のある総括では、次のようなコメントを寄せさせていただきました。

●正答率の低かった第1問は、非常に基本的な部分です。本試験ではもう少し細かいところが問われる傾向がありますので、要注意です。ただし、これら統計データからの出題は、わからなければ後で考えることにして飛ばすのも一手です。
●第11問は出題のされ方に癖がありますが、数字が動いているものは白書でも取り上げられやすく、出題頻度も高いので、白書を読むときに留意してください。
●第18問は絶対に外せません。必ず復習をお願いします。

診断士3 一度解いた問題を復習し再度取り組む学習は非常に重要です。その取組みを、さらに効果的に行っていただけるように、重要ポイント、復習の仕方、本試験での傾向などをお知らせしています。
 この総括シートによって、受講生のみなさんがご自身の理解度を細かくチェックし、現状の学習方法を見直し、効率的な学習を実現できればと考えます。
 また、いい意味でクラス内でライバル心を抱いてもらえると思いますので、合格に向けて何よりも欠かせないモチベーションを保つこともできるのではないでしょうか。

 

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