仕事と生活の将来をより充実させるために
[2013/05/29]
「定年まで10年を切った。さて、余生をどう過ごそうか?」
ひと昔前の50代なら、そう考えていたかもしれません。
しかし今は、改正高年齢者雇用安定法の施行によって、希望すれば65歳まで働けるようになりました。平均寿命も伸びました。ですから、「余生をどう過ごすか」というよりも、「後半の人生をどう働き、どう充実させるか」ということが重要になってきました。
ただ一方で、社会は激しく変化し、50代を取り巻く環境も変わってきています。社会保障や経済状況を考えると、果たして将来も安定し、安心した生活を続けられるかどうか、「先行き不透明」の感は否めません。そうした不安を抱えながら年齢を重ねていくのも、あまり気持ちのよいものではありません。
そこで日本マンパワーでは、『50代からのキャリアプランニング』という新しい通信講座をこの4月に開講しました。これは、「より充実した人生を送るために、働き方や生き方について考え、プランニングをしてみよう」という講座です。
50代は後半人生のスタートともいえる時期です。講座の概要を教材開発担当者に聞きましたので、「アラフィフ」の方はぜひご参照ください。
●今回お話を聞いたのは・・・
株式会社日本マンパワー
キャリアクリエイト部
五味 直登 さん
自分らしい働き方・生き方をプランニング
『50代からのキャリアプランニング』は、より充実したこれからの人生を送ることを目的に、企業で働く50代あるいは40代後半の方を対象とした通信講座です。
講座の特徴としては、主に次のことが挙げられます。
まず、仕事もプライベートも充実させることを念頭に置いていること。現在働いている会社での仕事から、リタイア後の暮らし方まで、自分らしく充実した後半の人生を描き、そのための準備を考える内容となっています。
次に、ご自身で納得した上で、自分流のキャリアプランを描いていただけること。そのため、ワークシートに取り組みながらプランを組み立てていく構成としています。ワークシートの内容は後で詳しくご紹介しますが、自分の基本スキルや仕事力・タイプを分析する自己診断テストも用意していますので、結構楽しく取り組めるのではないでしょうか。
そして最終的には、ご自身のライフ・キャリアプランニング表を完成していただきます。これは3種類用意しましたが、この表こそが、みなさんの希望と現実を集約・整理したものとなり、今後の人生の指針として活用していくことができます。
自分のスキルを今後の働き方に結びつけていく
本講座のメインとなる教材は、テキストとワークシート集です。
テキストは2分冊になっており、まずテキスト1では「仕事」にスポットを当てています。「今の会社でどのように働いていくか」「次に新しい環境で働くとすれば、どのような選択肢があるのか」「必要となるスキル・能力をどのように高めていくか」など、これまでの自分を踏まえた上で、これからの仕事にプラスになる道筋を考えていきます。
<テキスト1の内容構成>
「仕事キャリアを考える」
序 章 キャリアプランニングとは何か?
第1章 なぜキャリアプランニングが必要なのか?
第2章 これからの仕事と働き方を考える
第3章 どんな仕事の選択が可能なのか? 選ぶのか?
第4章 仕事スキルの活かし方
第5章 これからの仕事人生に向けたスキル・能力開発
テキストと並行して、ワークシートへの記入も進めます。テキスト1に対応したワークシートは次の3種類です。
<講座前半のワークシート>
ワーク1 これまでの歩み確認シート
ワーク2 わたしの基本スキル確認テスト
ワーク3 わたしの仕事力・タイプ分析テスト
ワーク1は、学生時代から現在までの自分を棚卸しするためのものです。今でも覚えている印象的な出来事を振り返り、さまざまに自分らしさを確認していただきます。
ワーク2と3はテスト形式で、自分の強み・弱みや仕事力のタイプを自己診断します。もっとも、高得点をとるのが目的のテストではなく、自分の特性や力量を再確認した上で、これからの働き方に結びつけていこうとするものです。「自分のどのスキルを活かしていくのか」「どんなスキルをアップさせていけばいいのか」などの参考になるかと思います。
なお、「ワークシートを書くのは大変そう」という方のために、テキストではナビゲーターに登場してもらい、記述例やポイントを掲載していきます。「書くのは苦手」という人も安心してトライしていただけるはずです。
マネープランを含めた将来の生活を考える
講座後半では、仕事を含めたライフ(生活全般)をテーマに展開します。今、日本社会は必ずしも「誰もが安心して暮らせる」ことを保障してもらえるような状況とは言えません。ですから、老後のお金のことを含め、望む生き方のスタイルを明確にした上で備えておこうとするものです。
<テキスト2の内容構成>
「ライフ・キャリアプランを考える」
第1章 これからの生活を考えていこう
第2章 ライフ・キャリアプランニングの必要性と課題
第3章 あなたのこれからの計画と対策に向けて
第4章 ライフ・キャリアプランをまとめてみよう
ライフ面のワークシートは、まず、社会状況や環境の変化を予測してみていただきます。他人の予想よりも自分の予想を根拠に今後を考える方が、より納得できるプランを立てられるはずです。
次に、「生活・暮らし方のチェックシート」で自分のライフスタイルを確認した上で、将来の収支をシミュレーションします。ワーク6「わたしの収支シミュレーション」は、紙上での計算は煩雑になりますので、収支計算ソフトの入ったUSBメモリを付属しました。40年後までのマネープランをシミュレーションすることが可能です。これによって「老後の生活費が足りるか足りないか」がわかりますので、不安がある場合には早めの対策・準備を行うことができるようになります。
<講座後半のワークシート>
ワーク4 状況・環境の変化予測シート
ワーク5 生活・暮らし方のチェックシート
ワーク6 わたしの収支シミュレーション
ワーク7 ライフ・キャリアプランニング表
プランニング表を作成することがプラスにつながる
そして最後に、ワーク7「ライフ・キャリアプランニング表」を作成します。これは、次の3種類を用意しています。なぜなら、人によって描きたい将来像は違うからです。仕事のことがすごく気になる人もいれば、プライベートライフを重視する人もいるでしょう。ご自身の目的に合わせてプランを選択してください。もちろん、全部のプランニング表を作成していくことも可能です。
(1)現在の会社におけるプランニング
(2)仕事に関するプランニング
(3)生活全般に関するプランニング
このようにシートに落とし込むことによって、自分の将来への考えは次第に明確になっていくはずです。プランニングを行わなくても、充実した人生は送れるかもしれません。「先のことはわからないよ」という人もいるかもしれません。しかし、本講座に取り組んでいただくことにより、少しでも自覚的に自身の今後を考えるようになることは、プラスになることはあってもマイナスになることは決してないはずです。いずれ来る「将来」に自覚的に取り組み、今後のキャリアは自分が作り上げ、「充実」を自身のものとしてください。
作成した「ライフ・キャリアプランニング表」は、本講座のゴールとなります。しかしそれは同時に、受講者の方のこれからに向けたスタートでもあります。プランを実行に移し、現実の局面に対応しながら実現させていくのは、受講後のみなさんなのですから。
業種・職種・経歴を問わず、該当する年代全員の方に取り組んでいただきたい講座です。ぜひご活用いただければ幸いです。