メンバーの主体性を引き出す「チームマネジメント術」
[2011/04/28]
リーダーにはさまざまなタイプがあります。
たとえば、自分で目標を設定してメンバーに指示を出し、チームを牽引していくタイプ。あるいは、チームのメンバーが仕事をしやすいような環境を作り、メンバーの自主性に任せるタイプ。
ただ、どのようなタイプであっても、リーダーに求められる役割は共通しています。それは、チームの目標を達成できるようにマネジメントをすることです。
もっとも、1人のリーダーがチームの隅々までマネジメントすることには無理があります。大きな船を動かすのは船長1人だけでないのと同じです。
チームが目標を達成できるようになるためには、メンバーが自ら考え、自ら行動する習慣をつける必要があります。つまりリーダーには、「メンバーの主体性を引き出し、チーム力を高める」ことが求められるのです。
もっとも、このように述べるのは簡単ですが、それを実践するのはたやすいことではありません。想像するだけで、非常に奥が深く、難しそうです。
そこで、日本マンパワーでは通信講座『組織を動かす チームマネジメント術コース』を開講しました。先月ご紹介した『自律型次世代リーダー育成シリーズ』のひとつです。チームマネジメントのあり方や方法論を、体系的かつ実践的に学ぶことができる講座です。講座担当の相川千尋さんにその内容をうかがいましたので、ぜひご参照ください。
●今回お話を聞いたのは・・・
株式会社日本マンパワー
キャリアクリエイト部 第2課
相川 千尋 さん
チーム力を高める
組織全体が目標を達成するためには、その中に構成される一つひとつのチームが最大限の力を発揮し、目標を達成する必要があります。チームリーダーとは、そうしたチームのマネジメントを任されている存在です。
ただ、チームマネジメントは簡単ではありません。「メンバーのスキルが足りない」「指示を出さないと動けない」「役割分担がうまくできていない」「メンバーのモチベーションが低い」「チームがまとまっていない」「目標達成への責任感が感じられない」など、さまざまな問題が生じているのが実情ではないでしょうか。
そうした問題は、チームリーダーを悩ませます。しかし、そうした問題が生じないようにチームをマネジメントするのがリーダーです。別の表現で言えば、リーダーには「チーム力を高める」ことが求められているのです。
では、チーム力を高めるとは何を意味するのでしょうか? また、チーム力を高めるためにはどうすればいいのでしょうか?
その知識とスキルを体系的に学べるのが、通信講座『組織を動かす チームマネジメント術コース』です。
メンバーの主体性を引き出す
『チームマネジメント術コース』は、次の3章立てになっています。
第1章 目標達成するためのチームマネジメント
第2章 やりきるためのプロセスマネジント
第3章 目標に向けてメンバーをマネジメントする
第1章ではまず、チームマネジメントの意味やリーダーの役割など、基礎的な知識を学びます。
たとえば、「チーム力が高い組織とはどのような組織か?」という解説。それは、メンバー一人ひとりが主体的に考え、答え(仮説)を出し、それを他のメンバーと活発に共有しながら、目標実現をめざせる組織です。
そのためにリーダーは、メンバーの主体性を引き出す必要があります。リーダーの役割とは、「メンバー一人ひとりが自発的に考え、主体的に動くチームを作ること」なのです。
プロセスマネジメントと人のマネジメント
リーダーがチーム力を高めるためのマネジメントは、大きく分けて2つの側面があります。
ひとつは、チームに与えられた目標を達成できるように、業務プロセスをマネジントすること。そのためには、目標共有、アクションプランの策定、タスク整理、進捗管理などが欠かせません。タスクの分解は個人レベルまで具体的に分解して示す必要があります。
もうひとつの側面は、人のマネジメントです。たとえプロセスマネジメントができていても、それを動かすのは人(メンバー)だからです。ただ、メンバーによってスキルもマインドも違います。目標や情報を共有しても、その受け取り方はメンバーによって差異があるでしょう。だからこそ、メンバーの主体性を引き出し、モチベーションを高め、個々の問題解決能力を高めていくように導くためのマネジメントが必要とされるのです。
これら2つのマネジメントについては、前者は第2章で、後者は第3章で学びます。
事例・図解でわかりやすいテキスト
テキストは、1テーマにつき見開き2ページで構成され、それぞれに事例や図解を盛り込んでわかりやすく解説しています。テーマごとに、「読んで・考えて・また読む」というサイクルで、多くのことに気づくことができると思います。また、2回の添削問題には実践的な記述式問題も含まれています。
すでにチームの中心的メンバーとして活躍されている方、管理職前の中堅社員の方、リーダーに必要な知識やスキルを身につけたい方には、非常に有用な講座だと思います。