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『中小企業診断士』合格までの学習方法

2016/06/29

中小企業診断士試験の学習方法
 中小企業診断士(以下、診断士)の資格試験合格をめざすためには、さまざまな学習方法があります。ただし、いずれにせよこの資格が「経営コンサルタント」としての一定レベル以上の能力があるかどうかを試されているものであるということは理解しておく必要があります。
 特に第1次試験については、全てがマークシートによる四肢または五肢択一の形式で実施されるため、暗記のみでなんとかなると考えてしまいがちですが、実際には「理解力」や「応用力」が問われる問題も多く出題されるため、覚えることだけで対応するのは難しいと言えます。
 逆に言えば、教材の全てを覚えなければ合格できない試験ではありません。何より大切なのは、テキストに書かれている内容と、実際の企業活動のシーンを関連づけて「理解力」を高めていくことであり、そのコツがつかめるかどうかが「合否の分岐点」になると考えられます。
不得意科目をつくらず7科目合格を目指す
 現在、診断士の第1次試験では科目合格という制度があります。科目合格は3年有効になりますので、3年計画で合格を狙うという方法も一つにありますが、実際にこの方法を行うと、最終的には苦手な科目で平均60点以上を確保しなければならなくなり、あまり効率的では有りません。
 1次試験の合格基準は全体の60%以上の得点かつ40%未満の科目が無いことですから、全科目の基本的な部分をまんべんなく学習した上で、理解が進んだ科目についてのアウトプット学習を重点的に行って試験に臨んだ方が、実際には効率が良いと考えられます。
 全科目をまんべんなく学習する方法としては、何よりもテキストを読み込むことが必要です。この、テキストを読むという学習方法は、一見すると古風で非効率的に思えるかも知れませんが、基本的な内容を修得するためには非常に重要です。学習方法の一つとして、専門学校に「通学」するという方法も有りますが、その場合にも予習の一環としてテキストを読んで来ることは求められます。時にわかりにくい表現が有ったり、イメージしづらいテーマが出てくることもあるかも知れませんが、とにかく全科目について最後まで読み、理解していく地道な学習が大切なのです。
アウトプット学習の重要性
 一通りの学習を終えたら、試験問題に慣れるためのアウトプット学習が重要になります。過去の診断士試験に挑戦するのが、最も効率的です。なお、過去問題は繰り返し解くことが大切ですが、特に一回目の学習時については、正解したか間違ったかということではなく、解説を読んで、その問題が何を問うているのかを考える、いわば「問題を理解」する学習が非常に効率的です。
 最初は何を言っているのかわからない問題ばかりかもしれませんが、解説をきちんと読み、該当する箇所のテキストを読み返したりしていくことで、効率的な復習が行えますし、試験への対応力も身につけることができます。
 なお、各科目の難易度が年により異なることがありますので、できれば過去問題は3年分程度さかのぼって取り組むと、より効率的です。
2次試験攻略のポイント
 2次試験では、診断士=経営コンサルタントに求められる能力のうち、主に「応用力」「プレゼンテーション力」が問われます。2000字前後の事例文を読み、そこに描かれる企業像を的確に捉え、具体的なコンサルティングレポートを設問に添って記述していくことが求められます。
 必要な知識は、既に第1次試験対策の学習の中で得ていますから、新しく何かを覚えるということではなく、提案までの「考え方」を徹底的に磨く学習が必要になります。
 このためには、まずは事例文に描かれている企業の様子を読んで、様々な経営上のポイントや課題、将来性などに「気づく」力が必要です。1次試験対策で得た知識をきちんと理解できていれば、例えば新聞記事などからも、「この企業の問題点はここにあるな」とか、「この企業はこうした取り組みによって経営改善に成功したんだな」などの気づきを得ることができます。
 そうした気づきが得られるようになったら、その企業の経営者が本当に望むことを想起できるようになりますし、最終的にはそれを段階的に自分の言葉で提案することで、解答を記述できるようになります。
 なお、学習のポイントとして一つ非常に重要なのは、添削を受けることです。
 1次試験とは異なり「一言一句を含めてこれだけが正解」というものがありませんので、自身の書いた解答について、どこをのばせばより高得点が狙えるのか、あるいは、どの部分でポイントがずれてしまっているのかを、試験の研究と実際のコンサルティングを行っている講師等の目でチェックして、そのアドバイスを受けることで、より効率的な学習が行えます。
 日本マンパワーでは、気づきをより多く得ることと、得た気づきを取捨選択し、最終的に事例企業の経営者の求める形を提案するためのプロセスを修得することに重点を置き、より高いビジネススキルを有するビジネスパーソン、そして「中小企業診断士」を養成いたします。

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