生産ラインの効率化の要求がますます強まり、そのため高性能な自動機の需要が広がっています。信頼性の高い自動機を設計するには、歯車やピン、キー等といった個々の機械要素を理解するだけにとどまらず、自動機を含む生産ライン全体のシステム設計も理解することが、非常に重要になっています。とくに最近では、FMSに対応できる自動機の設計が求められています。
本講座は、自動機械の開発・設計に不可欠な機械要素の取付法からはじめ、プロセスを積み重ねるうちに、応用設計ができる設計者になれるようにカリキュラムを組んでいます。
● 研究・開発、設備設計、治工具設計、生産技術、設備保全等に携わっている方
● 工業高校機械科卒で経験5年または大学機械系卒で経験2年以上の方
● 機械要素相互の取付法、転位歯車の利用方法とその基礎計算、シーケンス回路の初歩的知識、カム機構など自動機の基本が身に付きます。
● トルク計算、自動組立機の周辺機器のトラブル対策、ロボット周辺機器をどのようにFMSに対応させるかといった生産ラインへの応用力が身に付きます。
科目 | 主な学習内容 |
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<基礎編> | |
機械要素の取付法、歯車、ばね | 1.国際単位系及び歯車、カム、プーリなどと軸の取付法 2.フレームと軸受けブラケットの組立 3.歯車の種類、転位平歯車の計算 4.ばねの設計と応用 |
ジグ、位置決め、リンク結合 | 1.ジグと取付具(1) 2.ジグと取付具(2) 3.テーブルやパレットの位置決めおよびリンクの結合法 4.直進案内 |
空気圧シリンダ、制御回路、機械要素 | 1.空気圧シリンダの使い方、出力計算 2.空気圧回路、電気シーケンス回路、センサ 3.空気圧シリンダ応用機構例 4.組立用機械要素と安全対策 |
カム機構とトルク計算 | 1.慣性モーメントとトルク計算 2.カム機構の種類、タイミング線図、圧力角 3.カム機構の特性曲線と計算 4.現物カムの図式解析 |
<応用編> | |
応用設計(1) | 1.ゼネバ機構とラチェット機構 2.ピックアンドプレイス・ユニットの設計(1) 3.ピックアンドプレイス・ユニットの設計(2) 4.XYテーブルとそのトルク計算 |
自動組立周辺機器 | 1.シュートの滑り挙動とトラブル対策 2.マガジン、首つりシュート及びエスケープ 3.軸穴挿入問題と最大実体交差方式 4.ハンドの種類、機構学、力学 |
ロボット周辺機器 | 1.産業用ロボットの概要 2.FMSとロボット周辺機器(1) 3.FMSとロボット周辺機器(2) 4.FMS対応ハンド、供給、エスケープ |
応用設計(2) | 1.1回転クラッチ、特殊機構 2.応用設計例 3.昇降ブロックの駆動トルク 4.カウンタウエイトがある昇降ブロックの駆動トルク |
※教材・カリキュラム等は予告なく変更になる場合があります。
※「自動機設計実務講座 全編」は、「基礎編」と「応用編」を通して学習する講座です。
※本講座は、[(株)コガク]との提携講座です。
※同業他社・個人・学生の方からのご請求はお断りしております。あらかじめご了承ください。